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NoraGatewayとなんちゃってモニター


NoraGatewayという素晴らしいソフトが開発されました。
  ICOMのID-31Plusのターミナルモードを使えば、ゲート越えなどでD-STARレピータ
 を使ってCQは出せますが、交信は1対1でしかできません。これじゃ面白くない。D−STARレピータでの
 CQも聞こえない。

  NoraGatewayは、D-STARレピータ―でタヌキワッチが出来る。リフレクターも使える。これは、便利。
  DVmegaで動くSDカードをそのままJumbospotで使っても動くという事なので、新たにいつものaliexpressで購入。
 1年前にpi-star用に購入した時と比べればだいぶ安くなっていました。フレンド局分とあわせて3台購入。
 
 完成したところでいざインストール。

 オリジナルサイトで公開されているソフトを動かすのは、初心者にはハードルが高いのと結構手間です。
 しかし、JR1OFP鈴木OMがすぐに起動するイメージファイルを公開してくれています。
 SDカードに焼いたらWindowsマシン上で見えるnoraconfig.exeを利用して
必要箇所を設定すれば、linuxの事をあまり知らなくてもすぐに使えます。

 簡単に設定できるので十分に満足していたのですが、せっかくJumbospotに小さなモニターが
付いているのに何も映らないのはさみしいなと思っていたところ「なんちゃってモニター」というソフトを
ご本家のサイトで公開していただきました。

 残念ながらJR1OFP局公開のイメージファイル上では、私が試した限り「なんちゃってモニター」は
動きませんでした。JR1OFP局が簡単に設定できるようにだいぶ変更しておられますし、デフォルトでは
SDカードに書き込み禁止とかも設定されていますので、上手くいかないのでしょうね。

 という事で本家のサイトで公開されているオリジナルのNoraGatewayをダウンロードして構築していきます。

 まず、第一にはまるのがRaspi3およびraspi ZEROは、Bluetoothが使えるようになった事から
初期設定では、ttyAMA0が使えないとうことです。
 まずは、ttyAMA0を使えるようにしないとJumbospotのモデムが使えません。
ラズパイ初心者は、まず間違いなくはまりますよ。当然、だいぶ前でしたが私もはまりました。(^^;
 ここらあたりにも記事があります。
 
1.準備
rasbianの最新版をインストールします
最初に、SSHとi2c(なんちゃってモニター)を使えるようにsudo raspi-configで設定

Wi-Fiも使えるように設定します。
Wi-Fiの設定は、/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.confに記述

country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1

network={
       ssid="aterm-********"
       psk="**************"
       key_mgmt=WPA-PSK

}

2回線以上のwifiが使えるようにしたい場合は、設定を追加してください。
なお、IPアドレスは、DHCPで割り振られるようにしているので
固定IPの設定はしていません。
のちにNoraGatewayでproxy serverを使用せずにポート解放を行う場合は、
設定してください。

2.ttyAMA0デバイスを使えるようにします。

cd /boot
sudo nano config.txt

# Enable audio (loads snd_bcm2835)
dtparam=audio=on
enable_uart=1
# Enable UART on the GPIO pins
dtoverlay=pi3-miniuart-bt

sudo nano cmdline.txt

console=serial0,115200をカットして下記のようにします。
dwc_otg.lpm_enable=0 console=tty1 root=PARTUUID=d6e98252-02 rootfstype=ext4 elevator=deadline fsck.repair=yes rootwait quiet splash plymouth.ignore-serial-console

Raspberry Pi 3以降では、serial-getty@ttyAMA0.serviceサービスをdisableにします。

$ sudo systemctl stop serial-getty@ttyAMA0.service
$ sudo systemctl disable serial-getty@ttyAMA0.service

3.NoraGatewayをインストール

詳細は、以下に記載されています。
https://kdk.ddns.net/kdk/index.php/10-noragateway/11-installtutoriallinux

先ずは、最新版のNoraGatewayのプログラムをダウンロードして解凍します。
WindowsマシンでSCP/SFTP/FTPS対応のFTPクライアントソフトのwincpを利用してラズパイに転送すると
便利です。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/winscp/

sudo unzip ./NoraGateway_v0.1.4a-PR16.zip -d /opt

sudo chown -R pi:pi /opt/NoraGateway/
cd /opt/NoraGateway/
cp ./config/NoraGateway.xml.default ./config/NoraGateway.xml

ここのNoraGateway.xmlは、JR1OFP 鈴木OMのホームページにあるNoraGatewayの
イメージファイルをSDカードに焼いてWindows側から見えるNoraconfig.exeを使って
設定したときにできるNoraGateWay.txtの内容をすべて上書きすると簡単です。

書き換える場合は、下記箇所を自分用に設定
$ sudo nano ./config/NoraGateway.xml

@ ゲートウェイコルサイン設定
<Gateway
callsign="JG6YJE G"
useProxyGateway="true" ( プロキシ 停止 時は、 false )
proxyGatewayAddress="proxy.xreflector -jp.org "
<Reflector enable="true " type="DExtra"> (XRF での接続禁止時は、 false)

DPlus 接続機能 (v0.1.2a 以降 )
<LoginCallsign>JG6YJE</ LoginCallsign>

A レピータコルサイン設定
<Repeater enable="true" type="Internal" callsign=" JG6YJE B"

MMDVM 互換デバイス接続機能 (v0.1.1a 以降 )
<Repeater enable=" true " type="Internal" callsign=" JG6YJE B"
<Modem type="MMDVM">
<ConfigurationProperties>
<PortName >ttyAMA0 </PortName>
<RxFr equency> 438720000 </RxFrequency>
<RxFrequencyOffset>500</RxFrequencyOffset>      (DVMEGA 0 JUNBO 500 )
<TxFrequ ency>438720000 </TxFrequency>
<TxFrequencyOffset>500</TxFrequencyOffset>      (DVMEGA 0 JUNBO 500 )

B 複数台接続 C PcRepeaterController 関連 D 自動応答関連
E NoraVR(v0.1.5alpha 以降 )
変更 なし 。

chmod 744 ./start.sh
chmod 744 ./update.sh
chmod 744 ./NoraGateway.bootstrap.sh

https://kdk.ddns.net/norahosts/hosts.txt

上記よりhosts.txtをWindowsマシンからダウンロードして、configのhosts.txt上書き
hosts.txt の最新版を WinSCP で /home/pi/Downloads にコピーする

sudo cp /home/pi/Downloads/hosts.txt /opt/NoraGateway/config/hosts.txt

noraユーザーを設定します。

sudo adduser nora
sudo gpasswd -a nora sudo
sudo adduser nora dialout
sudo chown -R nora:nora /opt/NoraGateway/
sudo nano /etc/systemd/system/autologin@.service
[Service]の下付近にある、「ExecStart=-/sbin/agetty --autologin pi ...」の「pi」の部分を
「nora」に変更

一度、リブートしてユーザーnoraでログインしてください。
piのままで自動起動設定をしてもユーザーnoraでは、自動ログインしませんでした。

user noraでraspi-config
自動ログイン設定を行う


sudo nano /home/nora/.profile
このファイルの最後尾に
cd /opt/NoraGateway/ ; ./start.sh
記載

リブートすればNoraGatewayが起動するはずです。

4.なんちゃってモニターを設定

楽ちんなんちゃってモニターが3月16日に公開されました。
以前の物に比べるとほんと楽ちんになりました。
以下は、楽ちんなんちゃってモニターの設定です。
詳細は、ご本家を確認してください。
インストールの詳細や起動オプションのコマンド解説などが記載されています。

以下の記事では、自動起動の設定が参考になると思います。だいぶ試行錯誤しました。(^^;

NoraNanMon_Ver190316.zipをダウンロード

sudo unzip ./NoraNanMon_Ver190316.zip -d /opt/NoraGateway/

ライブラリーのインストール
sudo apt install fonts-ipafont

NoraGateway.xml内MMDVMの設定に対してのTransparent5項目の設定を追加する
  ※NextionディスプレイをUSB接続する場合には、5項目は不要です
sudo nano /opt/NoraGateway/config/NoraGateway.xml

<TransparentEnable>true</TransparentEnable>
<TransparentRemoteAddress>127.0.0.1</TransparentRemoteAddress>
<TransparentRemotePort>63201</TransparentRemotePort>
<TransparentLocalPort>63200</TransparentLocalPort>
<TransparentSendFrameType>1</TransparentSendFrameType>

StatusInformationFileOutputServiceを有効にし、outputPathを/tmp/に設定する
<StatusInformationFileOutputService enable="true" outputPath="/tmp/" />

cd /opt/Noragateway

5.自動起動の設定
mon.shファイルを作成
sudo nano mon.sh

#!/bin/bash
sudo /opt/NoraGateway/NoraNanMonOLED r0 cpu t2.0 s4

保存

sudo chmod 0755 /opt/NoraGateway/mon.sh
sudo chown -R nora:nora /opt/NoraGateway/
sudo nano /etc/systemd/system/mon.service

[Unit]
Description = mon daemon

[Service]
ExecStart = /opt/NoraGateway/mon.sh
Restart = always
Type = simple

[Install]
WantedBy = multi-user.target

Service セクションの ExecStart に実行したいコマンドを記述して保存

# 自動起動on

sudo systemctl enable mon

リブートしてモニター表示を確認します。


やはりモニターに文字が出ていると分かりやすい。
ただ、CPU負荷がかかるようで若干音が切れる事があるようです。(2019.03.16)