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IC-9700,IC-705の内蔵GW機能でXLXリフレクターに接続


   2023年3月22日、待ちに待ったIC-9700でもDVレピータモニタ―機能が搭載されたファームウェアが公開されました。
  これにより、DVレピータモニター機能が追加された事でD-STARレピータだけでなく、XLXリフレクタにも出れるように
 なると言うことでしたので早速チャレンジしてみました。
  これまでのターミナルモードから一気にNoraGatewayに近い環境が無線機だけで構築できることになり一気に便利になり
 ました。下記説明にあたっては、IC−9700もIC−705もインターネットに接続していることが前提です。




1 DVレピータモニターでモニターできるD-STARレピータは?
   そのまえに、DVレピータモニターって何なのか簡単に記載しておきます。
   DVレピータモニターとは、D-STARでエリアCQ(ゲート越え通信)をする際、相手先のレピータの様子をモニター
  できる機能です。
   インターネット経由でエリアCQを出すレピータにアクセスし、実際にワッチして状況を確認することができるため、
  交信が終了するタイミングを把握することが可能です。しかし、日本にあるD-STARレピータが全て聞こえるかというと
  そうではありません。
   レピータの交信が聞こえる仕組みは、各D-STARレピタで動いているサーバプログラムのうちmulti_forwardを稼働して
    いるレピータが対象となります。

    国内DVモードD-STARレピータ設置情報 (2023/03/23現在)
    設置場所 248ヵ所,430MHz 244局,1200MHz 30局
   (ネット未接続:430MHz 6局  開局予定:5局)

    うち、本日現在、209の国内レピータが受信できます。

  一方、Noragatewayは、ユーザ向けアプリの接続によるNoraExternalConnectorが稼働している39のレピータと
 接続できます。確かに、Noragatewayで使用できるレピータ局は少ないのですがこれまでD-STARの発展に寄与した
 貢献度は計り知れないと私は思っています。Noragatewayは、dmonitorやDVレピータの開発に大きな影響を与えてきた
 と思います。これを個人レベルで開発されてきた、JQ1ZYC 圏央道友会様には、あらためて敬意と感謝しかありません。

  少しテクニカルな話をするとネット接続には、IPV4によるグローバルIPアドレスの付与が必須です。
  UDPホールパンチ機能ありますが、動的グローバルIPアドレスが割り振られることでトラブルの場合原因となる一つが
 減る事になります。
  最近は、初期設定でIPV6となるルータ等も増えていますので通信ができないときはまずこれを確認することが一番です。
  また、モバイルルーター回線でリフレクタ交信を行おうとするとまだまだNoragatewayの強みはあるところです。
  まず、ID-31やID31Plusなどのハンディ機でもレピータのモニターができることです。さらに、グローバルIPアドレス
 が付与されない環境でも通信ができるからです。
  
  私は、モバイル回線を利用したVPNの構築テストをしている時に思い通りに動かなくて相当悩みました。
  結論は、モバイル回線にグローバルIPアドレスが付与されないことでDDNSの紐づけができなくて思い通りに
  動来ませんでした。モバイル回線は、ほぼプライベートアドレスが付与されている事をこれを機に知ることになりました。
      
   これを機に、私はモバイル回線は、OCNモバイルONEにを契約変更しています。現在、格安でグローバルIPアドレス
  を付与してくれる通信事業者はここだけだと思います。OCNモバイルONEも基本設定では、プライベートアドレスが付与
  されます。あとは、少し高くなりますがdocomoのギガホプレミアでしょうか。

   なお、今回の内蔵GW機能を使ったリフレクター接続についてはグローバルIPアドレス付与は必須のようです。

2.DVレピタモニターとdmonitor
   内蔵GWターミナルモードを利用して、JARL DーSTAR infoを活用すれば、Dmonitorと同じような環境を構築でき
  ます。なお、内蔵GWを利用したターミナルモードの設定方法は、ここに詳しく書かれています。
  
   DーSTAR infoに接続したらmulti_forward & hole_punchd 稼働状態の項目を利用します。
   例えば、使用中レピータ一覧を見ることで、今現在DVレピータモニタできるレピータ局がわかります。
メニュー画面 使用中レピータ一覧 レピータ一覧 接続局一覧




3.内蔵GW機能でXLX608Kリフレクターに接続
   新ファームウェアの隠しキャラ的な機能だと私は思います。(笑)
  
 (1)ホールパンチ機能「ON」
  (2)ゲートウェイ種別「海外」
    この設定を先にしないと、再度、リフレクタのアドレス入力をすることになります。仕様だそうです。
  (3)リフレクターのFQDNを入力  
    使用したいリフレクターのサーバーFQDNをそれぞれ打ち込んでください。
    私は、いつも利用しているXLX608Kのリフレクタアドレスを入力

    xrf608.xreflector-jp.org
MENU → DVGW ゲートウェイ選択 内蔵ゲートウェイ設定 設定内容





ターミナルモード ダイレクト入力 入力中



(4)プログラミングソフトCS705(CS9700)の設定
   プログラミングソフトウェアCS705で下記を設定しておくとダイレクト入力の手間が省けて便利です。
相手局コールサインに/XLX608Kを入力 先程、設定した内蔵ゲートウェイを確認



  NoraGatewayのリフレクター設定とは、リフレクターの接続設定が少し違います。
  
  NoraGateway  XLX608KL
  内蔵ゲートウェイ /XLX608K
  なお、NoraGatewayのように接続、切断作業はいらないようです。

 (注)現在の国内XLXLリフレクタの設置状況です。
 青い色の各リフレクターのBCDFGルームは、それぞれ相互
   リンクされています。

 XLX608のKルームは、単独ルームですがPeanutsからも接続
  できます。
(2023.03.26)