JR6PUE HOME PAGE

秋月電子で現在販売されているモジュールで作成するには


FTM-400D用に使える外部GPSアンテナモジュールは、4800bpsに変更する必要がありますがこの機種は少し前までは
4800bpsに変更できたのですが、現在発売されているモジュールは9600bps固定になっています。(2016.12.04)

となると、4800bpsに変更できるモジュールが必要になります。
探すと、GPS−54型GPSレシーバーモジュールが使えるようです。

仕様は以下の通りです。

・電源電圧:3.1V〜3.6V
・消費電流:約75mA
・外部バックアップ電源:2.1V〜3.6V(データシートをご参照下さい)
・インターフェイス:3.3Vレベルシリアル信号
・通信速度:9600bps(初期値) 4800・9600・19200・38400に変更可能
・フォーマット:NMEA−0183準拠 周期1秒

課題
1.動作電圧が5Vでは無いので、3.3Vを作る必要があります。
2.RS−232Cシリアルレベルに変更する必要があります。
3.ボーレート変更は、コマンドで行う必要があるようです。

対応方法
1.電源3.3Vについて
5Vから3.3Vを作らないといけないですね。
モジュールが75mAを消費しますのでそれ以上流せる3.3Vを出力する三端子レギュレータ等を使った電源回路を
作らないといけませんね。モジュールの説明書には、回路が掲載されています。




自信の無い方は、この部品使うと、電源回路を作らないでも良いかな。

2.RS-232Cシリアルレベル変換
秋月電子にある3V・3.3V・5V系−RS232レベル変換基板を使えば大丈夫です。
上図でいうと、M-08461の接続の接続箇所をレベル変換基板の接続に変えます。



GPS 3 -> 変換基板 2番
GPS 1 -> 変換基板 3番





先ずは、ベースとなる基版づくり。モジュールのPINピッチが狭いので普通の基板に入りません。
基板の穴を少し広げて、さらに、ソケット側のPINを広げて差しました。
写真の右上は、LP2950Lを使って3.3V電源を作っています。
なお、電源の横のPINソケットは使っていません。不要です。(^^;



シリアル変換ボードは、ソケットで抜き差しできるようにしました。というのも、ボーレート変更するときは
USB-シリアル変換モジュール AE-FT234Xを使いますので、同時に2枚の基板があると動作がおかしく
なります。
また、バックアップ電源をモジュールの4番に接続していないとモジュールが動作しません。

最初、調整中は、バックアップ電源はいらないだろうと思って接続していなかったので動作せず、解決するまで
時間がかかりました。

また、電池が切れたりした再度ボーレト変更しないといけないのでシリアル変換ボードのソケット接続は必須です。





やはり、裏が煩雑になります。面倒だ。

3.ボーレート変更
PCと通信ソフトで接続して以下のコマンドを入力すると、ボーレート変更できます。

$PSRF100,1,4800,8,1,0*0E<CR×LF>

さて、これってどうやればいいのだろう。

とりあえず、Tera Termをシリアル接続で起動。
PCは、9600ボ-設定になっていますのでモジュールからの信号が流れます。
さて、ここでどのようにコマンドを送るかというと。
Google先生に聞いても知らないと言われ、結構、試行錯誤。

答えは、以下の通り。

設定ー>端末で 改行コードを、CR+LFに変更。



コント―ロール −> ブロードキャストコマンド

リアルタイムのチェックを外すと、CRLFを選択できるようになります。
そして、コマンドラインに
$PSRF100,1,4800,8,1,0*0E
を入力します。
ここで、気を付けないといけないのはカーソルをCOM15:9600baud - Tera Term VT側を
選択して、送信を押してください。



あと、9600ボーに戻す時は、PC側でボーレトを4800bpsに変更してください。


ブロードキャストコマンド欄に下記コマンドを入力します。
$PSRF100,1,9600,8,1,0*0Dを入力します。

完成したので、FTM-400Dに接続。



動きました。良かった。ホッ!

このモジュールは、受信チャンネルが12チャンネルということなので、
この前使ったGMS7-CR6モジュールの方が感度は良いようです。

このモジュールは、どうしても4800bpsに変更して使わなければならないシステム用に
使えるモジュールがとりあえずあるよという位置づけでしょうか。
制作するには、ハードルが高いですね。

2016.12.04

走行したらなんか変だ。ずれている。(^^;


測地系がおかしい。
標準測地系が標準では、TOKYO Mean Solutionになっていました。
これも、コマンドで変更が必要です。

測地系をWGS−84に変更します。
$PSRF106,21*0F

変更方法は、ボーレートの時の変更方法と同じです。

何もメッセージが出ないので、GPSからの受信データがスクロールで流れているので
TeraTem画面にコマンドがでているのか、あとからスクロールして確認しないと変更
できたのかわかりません。

TeraTerm通信方法時の接続です。
バックアップ電池が切れた時など、また同じことをやらないいけないので忘れないように
記録として残しておきます。2016.12.9



使用感ですが、使えます。12チャンネルなので捕まえる衛星の数は若干少ない時もありますが
(内蔵GPSが12個捕捉しているときに、このモジュールは10個)、バックアップ電池のおかげも
あるのかわかりませんが停止後からの起動は、早いです。
正直、使えるモジュールだと思います。ただ、作成はめんどくさい。これは、ネックです。
2016.12.11