JTSDKを使わずにWSJTXをコンパイル
台風25号が福岡の北部を通過中です。アンテナも下げているので、今日はラズパイのコンパイルを
久しぶりにやってみました。(2018.10.06)
これまで、WSJTXをコンパイルするのにJTSDKを活用していましたが5月から
LINUXでは、サポートされなくなっています
幸いに、
ラズパイ用のパッケージも公開されていますので困ってはいないのですが
JTDXのコンパイルのついでにWSJTXをJTDXと同じ方法でコンパイルできないか確認してみました。
まずは、実績のあるJTDXからコンパイルしていきます。
JTDXもラズパイ用のバイナリパッケージが公開されていたのですが
(ここに紹介)
JTDX-18.1.93バージョンは、windows版しか公開されていません。
とりあえずこれまで通りソースファイルでコンパイルを行いました。
*
10月9日朝に確認したら、JTDXは、10月6日付でラズパイのバイナリ版も含めてLinux版が
公開されています。2018_1006_1930USTです。
私がコンパイルを確認してから、12時間後くらいには公開されたようです。(^^;
Windows版と同じく早く使いたい場合は、この方法で出来るという事で...........(2018.10.09)
*この方法で、PCのUbuntuーMATEでも同じようにコンパイルできます。(2018.10.14)
1.必要なライブラリーファイルをインストール
最初に、お決まりのコマンドを実施しておいてください。
最新版では、最新のソフトが要求されますのでアップされていないと
コンパイル完成時にソフトが起動しません。そういう私もその経験をしました。(^^;
sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt-get install automake asciidoc asciidoctor coderay clang-3.5 \
cmake dialog g++ gettext gfortran git libudev-dev libusb-dev libusb-1.0-0-dev \
libfftw3-dev libhamlib-dev libhamlib-utils libqt5multimedia5-plugins \
libqt5serialport5-dev libqt5opengl5-dev libsamplerate0-dev libtool libusb-dev \
libxml2-utils pkg-config portaudio19-dev python3-pil python3-pil.imagetk \
python3-tk python3-dev python3-numpy python3-pip python3-setuptools \
python3-dev qtbase5-dev qtmultimedia5-dev subversion texinfo xmlto \
libfreetype6-dev libjpeg-dev liblcms2-dev libtiff5-dev libwebp-dev libwebpmux1 \
mime-support tcl8.6-dev tk8.6-dev zlib1g-dev
2.JTDX18.1.93になってtexinfo-6.5が必要になっています。
これもインストールします。
wget http://ftp.gnu.org/gnu/texinfo/texinfo-6.5.tar.xz
xz -dv texinfo-6.5.tar.xz
tar xvf texinfo-6.5.tar
cd texinfo-6.5
./configure
make
sudo make install
3.hamlibをインストールしておきます
cd ~
mkdir ~/hamlib-prefix
cd ~/hamlib-prefix
git clone git://git.code.sf.net/u/bsomervi/hamlib src
cd src
git checkout integration
mkdir ../build
./bootstrap
./configure
make
sudo make install
4.JTDX18.1.0.93をインストール
cd ~
mkdir ~/ダウンロード/JTDX18193
cd ~/ダウンロード/JTDX18193
wget https://www.release.jtdx.tech/Windows/Source%20code/src18.1.93.zip
unzip src18.1.93
cd ~
mkdir JTDX18193
cd JTDX18193
mkdir build
mkdir install
mkdir src
cp -r -a /home/dhiro/ダウンロード/JTDX18193/wsjtx /home/dhiro/JTDX18193/src/wsjtx
cd ./build
cmake -D CMAKE_PREFIX_PATH=~/hamlib-prefix -D CMAKE_INSTALL_PREFIX=~/JTDX18193/install ../src/wsjtx
cmake --build . --target install
~/JTDX18193/install/binの中にJTDXが完成します。
5.WSJTX2.0.0-rc2をインストール
WSJTXのリリーススケジュールによれば、下記のとおりですのでこのバージョンは
11月31日までの期限付きだと思います。逐次バージョンアップすればよいでしょう。
バイナリ―パッケージが公開されますので、基本コンパイルは必要ありませんが
JTSDKを使わずにインストールできたので備忘録として記載しておきます。
詳細は、
WSJTXのホームページに記載されています。
September 17, 2018: -rc1 Expires October 31, 2018
October 15, 2018: -rc# Expires November 30, 2018
November 12, 2018: -rc# Expires December 31, 2018
December 10, 2018: GA Full release of WSJT-X 2.0
cd ~/ダウンロード
wget http://physics.princeton.edu/pulsar/K1JT/wsjtx-2.0.0-rc2.tgz
tar zxvf wsjtx-2.0.0-rc2.tgz
cd wsjtx-2.0.0-rc2
cd src
tar zxvf wsjtx.tgz
tar zxvf hamlib.tgz
hamlibは、すでにJTDXでインストールしてあるので対応は必要ありませんが
解凍だけはしておきました。
cd ~
mkdir wsjtx2
cd wsjtx2
mkdir build
mkdir install
mkdir src
cp -r -a /home/dhiro/ダウンロード/wsjtx-2.0.0-rc2/src/wsjtx /home/dhiro/wsjtx2/src/wsjtx
cd build
cmake -D CMAKE_PREFIX_PATH=~/hamlib-prefix -D CMAKE_INSTALL_PREFIX=~/wsjtx2/install ../src/wsjtx
cmake --build . --target install
~/wsjtx2/install/binにwsjtxが出来ています。
JTDXの起動画面
~/JTDX18193/install/bin/jtdx
ペディションモードが追加されています。Houndボタンもありますね。
WSJTXの起動画面
~/wsjtx2/install/bin/wsjtx
WSJTX2.0.0rc2は、カラー設定が増えています。
JTDXも近いうちに対応するような気配。設定項目はありました。
raspberry pi用のWSJTXのバイナリ―が公開されなくてもコンパイルできるようになりましたので
JTSDKがなくてもWindows版についていけます。\(^o^)/(2018.10.06)